大学院留学断念記

人文系のアメリカ大学院留学を諦めました。

【自己満足】YOASOBI "RGB" 文法解説

前の記事で、YOASOBI「夜に駆ける」の英語版、 “Into the Night” の文法解説をしました。本記事では、「三原色」の英語版、 “RGB” の歌詞で使われている文法を解説します。空耳日本語を意識するあまり “Into the Night” では英文法の誤りや不自然な表現が目立ちましたが、 “RGB” では比較的そのような間違いは減っているように感じます。空耳アワーを意識して、というよりはオリジナルの日本語を忠実に訳そうとしていると思いました。実際、私が初めてこの曲を聞いた時、「日本語に聞こえる!」と思った箇所は1つもなく、かなり英語ではっきりと聞こえるところが多かったです。今回も1番だけ(ラップの前まで)ですが、さっそく参りましょう!

 

 

Don’t know where we disconnected each of our stories.

いきなり主語Weが省略されています。動詞knowの目的語にwhereから始まる間接疑問があります。日本語では「途切れた」と自動詞を使っている部分を、disconnect(を断ち切る)という他動詞を使っているところが面白いですね。

 

Now we go once again past where we have split off.

動詞のgo past で「を通り過ぎる」。どこを通り過ぎたのかがwhere以降に続きますが、これは間接疑問ではなくて「~したところ」を表しています。Where節でhave split offと現在完了が使われていますが、これは普通に過去形で良かったんじゃないかと思います(split off)。

 

Even if many times we have been separated, we’re connected still.

冒頭のeven if ~ で「たとえどんなに~」です。よく恋愛ソングのタイトルになっていますね。後半の主節でちょっと気になるのは副詞のstillの位置です。普通の語順ならwe’re still connectedです。

 

So goodbye, farewell then.

Farewellは「フェアウェルパーティー」とか使ったりしますが、正直に白状すると意味は知らなかったですw 間投詞で「元気でね!」くらいの意味だそうです。

 

We said the words, departed.

「そんな言葉を言って別れた」くらいの意味ですが、saidとdepartedの2つをつないでいるので、間にandがほしいところです。

 

How many morning suns have we seen ever since that day?

経験を問う現在完了の疑問文です。

 

In our respective new future destinations, extension of that day

これは文ではなくて途中で終わっています。よく見ると日本語のオリジナル歌詞「それぞれの暮らしの先であの日の続き」と途中で終わっているので、これはこれでいいのかなと。それよりもdestinationsにかかる形容詞が多すぎて訳し方に迷います。

 

Today is when we meet.

このwhenも「~する日」くらいの意味です。Whenの直前にthe dayを補うとわかりやすいかもしれません。

 

With every moment that leads up to our meeting time, I keep feeling my heart beating louder as the seconds pass.

前半のthatは直前のevery momentを修飾する関係代名詞。「待ち合わせの時間につながる一分一秒」とでも訳しましょうか。主節はkeep -ingで「~し続ける」。さらにfeel A -ing「Aが~しているのを感じる」と重要な構文が目白押しです。最後のasは時を表す接続詞です。

 

As I look up at the sky that has cleared from the rain, it was just like what we saw that day.

冒頭のasも先ほどと同様、時を表す接続詞でwhenと置換可能です。このthatもthe skyを修飾する関係代名詞です。続くclear from Aで「Aを取り除く」。日本語の「雨上がりの空」を英語ではわざわざ「雨を取り除いた空」と表現しなければいけないんですね。主節の主語itはthe skyです。Like以下のwhatは関係代名詞で「僕らがあの日見たもの」。

 

Upon us was a seven-colored bridge.

これは倒置の文です。本当の語順は A seven-colored bridge was upon us. です。少し気になるのは前置詞uponです。Uponはonと同様「の上に」と訳しますが、基本的なイメージは「接触」です。虹は当然、人間とは接触せずはるか遠く上にあります。したがってuponよりはoverやaboveの方が自然ではないかと思うところです。ところで日本では虹は7色ですが、英語圏では藍色を除いた6色です。英語の母語話者は seven-colored bridgeと聞いて「虹」と即座にわかるんでしょうか。

 

Here and now, we were able to meet once again.

「もう一度出会えたんだよ」を素直に英語に訳した文です。

 

We have kept our connection alive all along.

動詞のkeep O Cは「OをCの状態に保っておく」です。最後のall alongは「はじめからずっと」。

 

The things we talk about, we wanna speak about, are never ending, overflowing out, and so hold up.

真ん中にareがあることからそれより前が全部主語なんですが、このままでは主語にはなれません。最初のthe things we talk aboutはthe thingsを先行詞として関係代名詞節が続いています(関係代名詞that/whichは省略)。次の部分も同じくthe thingsを先行詞として修飾していると考えられるので、aboutとweの間にandを置くべきところです。The things we talk about and we wanna speak about are … が正しいです。Overflowing以下は分詞構文で、主節の主語「話したいこと、伝えたいこと」がoverflowing outしているということ。最後は命令文で、hold up「続ける」。

 

This won’t be loosening, for we know we were rushed by the seasons forever moving.

主語のthisが何をさしているのかがわかりません。真ん中の , forは理由を説明する接続詞です。要するにbecauseと同じはたらきですが、あとから付け加えて使うので「というのは、~だからだ」くらいのニュアンスです。肝心の理由は「~を知っているから」。その中身はwere rushedと過去の受身。Forever movingはthe seasonsを修飾する現在分詞で、「永遠に動いている季節」。

 

And beyond where the roads could be leading us to

どう頑張って解釈しても、このフレーズだけどうしても浮いてしまう。完全な文ではないし、よくわからないです。

 

No matter where we stand, as often as we want, we gotta tie our strings together like before.

冒頭のno matter whereはwhereverと同じで「どこにいても」。真ん中のas often as we wantは直訳すると「僕らが望む分、頻繁に」で、要するに「何度でも」です。よくas often as you wantの形で使われます。残ったwe以降が主節です。

 

We’ll meet again soon.

これはそのまま、未来の助動詞willを使った文です。

 

 

いかがでしたでしょうか。

余力があったら、"Into the Night"の続きや"RGB"の続きも扱ってみます。