人文系の大学院留学

…を目指して断念した人のつぶやき。

GRE Verbal対策のおすすめ単語帳:英語を日本語で覚えるすゝめ

前回の記事で、単語暗記ソフトAnkiを使う時は他の単語帳やアプリと平行して使うのがいいよ!と書きました。

studyabroad.hateblo.jp

この記事では、私がAnkiと合わせて使っている単語帳、その名も『GRE General Test攻略のための必須英単語2163』を紹介します。

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【目次】

 

私が洋書の単語帳を使わない理由

単語帳のレビューをする前に、私が洋書の単語帳を使わない理由について書きます。

GREのVerbal攻略では語彙力がカギになるので、単語帳や単語を覚えるアプリがたくさん出ています。アプリだと日本語のものが増えてきていますが、紙の本になるとほとんど洋書です。私が聞いたことがあるものだとBarronとか。でも、私はそれらを使っていません。理由は単純で、英語を英語で覚えるのは効率が悪いからです。言うまでもなく、私の母語は日本語で英語はあくまで第二言語です。そして、まだまだバイリンガルには程遠い状況なので、同じ内容を英語で読むのと日本語で読むのとでは、日本語で読んだ方が100倍速く正確に理解できます。試しにジーニアス英和大辞典とOxford Dictionary of Englishで、動詞の"exempt"を引いた結果を載せます(細かい説明は省略)。

ジーニアス英和大辞典】

exempt: [動 他] を免除する

 

【Oxford Dictionary of English】

exempt: [with obj.] free from an obligation or liability imposed on others

どうですか?日本語の方がすぐに理解できませんか?

まず英語の方が説明の語数が多い。単語の意味を覚えるためだけだったら、他の類義語、たとえばdischargeやexcuseを羅列しておいてくれた方が速く意味がわかります。この2つの定義を比べて英語の方が速く理解できるという日本人は、その時点で相当の語彙力と速読即解力があるはず(≒単語帳は不要)。

また、このレベルの語の定義だとさほど理解に苦しむことはありませんが、Barronのような英語ネイティブも使うような洋書の単語帳だと、語の定義に含まれている語が未知の単語だったりします。私は『GRE General Test攻略のための~』を使う前に、Manhattan Prepというフラッシュカードを使っていたのですが、これはまさにそうでした。定義の中にある単語の意味がわからないから辞書を引く→語の定義に戻る→意味を理解する→例文を読む→例文の中に未知の単語がある→辞書を引く……ということの繰り返しで、1枚のフラッシュカードを完全に理解するまでにものすごく時間がかかりました。その点、日本語で書かれたフラッシュカードや単語帳は見れば一発でわかります。以上の理由から、私は洋書の単語帳は使わないことにしています。

英語を英語で覚える=英語力向上???

「英語を英語で覚える」ことで英語力の向上につながる、だから積極的に英英辞典を使ってみよう!という主張は、GRE経験者界隈以外でもよく耳にします。でも、そういう主張は往々にして、「英語力」がナニモノであるかを定義していません。「英語力」って何ですか?もしこれが言語の四技能を指すとしたら、英英辞典を引く(あるいは洋書の単語帳を使う)ことがスピーキング力の向上につながると言っていることになります。四技能でなくとも、「英語力」がたとえば「読解力」のみを指すとしても、英英辞典を引くことが読解力の向上につながるとは、にわかには信じがたいです。語の定義に使われるフレーズは先ほどのexemptの例でも見たように、正確に言えば文ではありません。不定詞句(「~すること」)です。真の読解力向上につながるのは、適格な文の形になった論文や英字新聞の英文です。

このように、そもそも定義があいまいな「英語力」を洋書の単語帳で向上させるという主張には首をかしげたくなります。というか「英語力」という謎の用語をきちんと定義できている人に、私は見たことがありません。そんな得体の知れない「力」を上げて何になるのか、と言いたくなります。

GRE General Test攻略のための必須英単語2136』のレビュー

良いところ

本当に過去問に出てくる単語が厳選されている

GREの分野別問題集やETSの公式問題集を解いていて、本当に出てくる単語がぎっしり本書には詰まっていることを改めて実感します。Ankiのレビュー記事にも書きましたが、問題集を解いていて出てきた未知の単語だけを登録していると効率が悪く、その場限りでしか現れなかった激レア単語も登録してしまう可能性が高くなりますが、本書に載っている単語はどれも必須と言える単語です。まさにタイトルどおり。

日本人にとってなじみのない単語も載っている

これは本書の表紙にも書いてあることですが、洋書の単語帳の場合、日本人は聞いたことがなくても英語ネイティブなら知っているような単語は当然省かれています。たとえば、decipher(を解読する)は少なくとも日本の中高6年間の英語教育では出てきませんし、古代文字の解読を専門にしているような考古学の人でないとまず知らないでしょう。ところが、これは英語ネイティブなら知っているし、人によっては日常会話でも使うそうです。私はこの単語帳を買ったばかりの時、「GREのVerbalに出てくる単語は英語ネイティブでも知らない」という噂を確かめるために、カナダ人の友人に単語帳の該当ページを開きながら「decipherって知ってる?」と聞いてみました。すると、「あー、それは日常会話でも使うよ。My handwriting is too poor to decipher. みたいにね。」とあっさり。実際に確かめていないのでわかりませんが、このような単語はおそらく洋書の単語帳には載っていないでしょう。

一単語あたりの定義が少なくて覚えやすい

著作権の都合上、中身の写真を撮ってここに貼ることはできないのですが、一単語あたりの意味は1個か2個です。大学受験用の単語帳『ターゲット1900』をイメージしてもらうとちょうどいいです。もちろん、意味をそのように絞ることは正確にいえば本当に単語を知っていることにはならないのですが、GREのVerbalのためだけに覚える単語だったら別にいいんじゃないかと私は思います。

悪いところ

白黒印刷で赤シートなどが使えない

本書の筆者いわく「コストを抑えるため」だそうですが、白黒印刷なので赤シートで消したりすることができません。要するに単語とその意味が1つか2つ、延々と羅列されているだけなので、単語帳というわりには暗記に向かない印象です。ただ、これは工夫次第でなんとでもなります。ページを折ったり、緑ペンで塗りつぶしたり。

誤植が多い

2019年出版と比較的新しい本だからなのか、出版コストをケチって校閲者をつけなかったからなのかはわかりませんが、本当に誤植が多い!!!まぁその大半は脱字なのでその誤植が原因で誤った理解につながる、ということはほとんどありませんが、"ubiquitous"の意味が「在する」になっていた時はズッコケました。この単語は、本書で見る前からたまたま知っていた私は間違いに気付きましたが、知らない人は大混乱です。だってその下には「至る所に存在する」と書いてあるんだもの。真逆。正しくは「在する」です。

まとめ

この記事では、英語を日本語で覚えることのすゝめと称して、私が使っている日本語の単語帳を紹介しました。新しい本なので知名度はまだ低いですが、私はこれからいろんなところでオススメしていくつもりです。GREで出てくる単語なんて一生使わないだろうと割り切って、効率重視でこれからも頑張ります!