大学院留学断念記

人文系のアメリカ大学院留学を諦めました。

TOEIC Reading Part 5 の公式サンプル問題を解説してみた

時間はあるからお出かけしに行きたいのにあいにくの雨で外に出られず、徒然なるままにこの記事を書いています。いつかやってみたかった、TOEICの文法問題の解説です。巷ではこのPart 5の正解率が全体のスコアの正解率と近似するとの噂で、このPart 5で9割取れる人は全体でも9割取れるらしいです。言われてみればそうですよね。文法は英文読解の基本ですし、字面で読んでもわからないことが聞き取れるわけがないですから。

解説するのは、TOEIC公式ホームページに載っているサンプル問題です。

 

Customer reviews indicate that many modern mobile devices are often unnecessarily ( ).

A. complication

B. complicates

C. complicate

D. complicated

 

おー、選択肢に似たような形の語が並んでいますね。

まず問題文を読んでいくと、「顧客のレビューはthat以下のことを示している(indicate)」ことがわかります。埋めるべき括弧がthat節の中にあるので冒頭の "Customer reviews indicate that" はあまり関係なかったですね。That節の中には1つのS(主語)と1つのV(述語動詞)を含む文があります。ここでは"many modern devices"がS、be動詞の"are"がVです。Be動詞が述語動詞になっているので、後に続くのは名詞、形容詞、過去分詞(受身)のどれかに絞られます。この時点で、選択肢B, Cは除外されます。Complicateは他動詞で「を複雑にする」の意味です。

残りの選択肢を検討していきましょう。Aのcomplicationは「複雑」という意味の名詞で、日本語で考えれば通るように見えます。「現代のモバイル端末はしばしば不必要に複雑だ」。結論から言うとAは不正解なのですが、この原因は直前のunnecessarilyという副詞にあります。副詞は名詞以外の品詞や文・節を修飾するはたらきをします。したがって、括弧に名詞を入れると副詞のunnecessarilyが宙ぶらりんになってしまいます。この副詞が文全体を修飾するパターンだとしても、普通は文頭か文末に来るので不自然です。したがって、Aは不可。

残ったDが正解です。Complicatedは動詞の過去分詞に見えますが、形容詞で「複雑な」という意味です。形が-edや-ingだけど形容詞のヤツを「分詞形容詞」と言ったりもします。Surprising(驚くべき)とか。だからDは受身ではありません。ただの形容詞です。

 

Jamal Nawzad has received top performance reviews ( ) he joined the sales department two years ago.

A. despite

B. except

C. since

D. during

 

括弧の前後それぞれにSとVのそろった文が来ています。前半は「Jamal Nawzadはトップの業績レビューを獲得している」、後半は「彼(=J. Nawzad)は2年前に営業部門に参加した」です。文と文をつなぐことができる唯一の品詞は接続詞です。したがって、接続詞ではなく前置詞の選択肢A, Dはここで消えます。前置詞の場合は後ろに名詞(句)しか続けてはいけません。ちなみに英語の接続詞については過去にまとめたので、興味のある方はぜひ。

 

studyabroad.hateblo.jp

 

残った選択肢はすべて接続詞で、文法的にすべて括弧に入ることができます。ここからは意味で検討していきます。Bのexceptは「~を除いて」、Cのsinceは「~以来」。どう考えてもC。このように意味で考えてもいいですし、前半の現在完了をヒントにして決めてもいいですね。「Sinceとagoと一緒に使っちゃいけないんじゃないの?」と思った方には、下記のサイトの記事が参考になると思います。

 

hackeng.com

 

Among ( ) recognized at the company awards ceremony were senior business analyst Natalie Obi and sales associate Peter Comeau. 

A. who

B. whose

C. they

D. those 

 

最後のこの問題はかなり手強いですね。

まず文頭に前置詞のamongが来ているので、続くのは名詞の、しかも代名詞であれば目的格であるとわかります。Among themとは言うけれど、among theyとは言いませんよね。したがって、ここで選択肢Cが消えます。同様の理由で主格の関係代名詞であるAのwho、所有格の関係代名詞であるBのwhoseも消えます。で、答えはDのthose。

「は?」ってなりますよね。別の角度から解説しましょう。

4つある選択肢を2つに分けると、AとB/CとDになるのはわかると思います。前者は関係代名詞、後者は代名詞です。What以外の関係代名詞の前には必ず先行詞(修飾される名詞句)があります。だからダメなんです。Amongはどう頑張っても先行詞にはなれません。で、残りのCとDを見た時に、上に書いた理由からCが切れるわけです。

ここまでで答えがDであるとわかったとしても、文全体を訳せる人は少ないと思います。冷静に見ていきましょう。

最初から読んでいくと、Among those recognized...とあり、すでにこの時点で混乱するはずです。RecognizedというVっぽいものがある、でもSはない。少し先に読み進めるとbe動詞のwereがあるのでこれがVか。ということはwereの前が全部S?んなわけない。前置詞から始まるフレーズは主語になれません。実はこれ、倒置です。Sが長すぎるためにVの後ろに飛ばされたのです。おなじみの語順で書き直すと、こうなります。

 

Senior business analyst N. Obi and sales associate P. Comeau were among those recognized at the company awards ceremony.

 

日本語に訳すと、「シニアビジネスアナリストのナタリー・オビとセールスアソシエイトのピーター・コモーは、会社の授賞式で表彰された顔ぶれの中にいた。」

Thoseのあとのrecognizedは動詞の過去形ではなく、thoseを修飾する過去分詞でした。倒置については過去の記事で解説したことがあるので、下記の記事を読んでみてください。

 

studyabroad.hateblo.jp

 

以上、気まぐれな解説おわり~